——マスクやペットのエサなどは足りていますか?
マスクや消毒用アルコールなどは足りています。私はもともと気管支系が弱かったので、幸い、買い置きしたものがありました。今は外出していないですし、家でマスクはつけていませんので、それほどたくさんは必要ありません。ペットのエサは昨年の「独身の日」(11月11日)に行われた中国の通販大手・アリババのセールでまとめ買いしていて、1年分はありますので安心です。こういうときのため、腐らないものは備蓄しておくことが重要だとつくづく思いました。
給料が支払われていない人が何人もいる
——ご両親の生活はいかがですか?
両親は武漢からクルマで5時間ほど離れた都市に2人で住んでいます。今のところ健康に問題はありませんが、ネットができないので、同じマンションのボランティアの方が食料品の注文などを手伝ってくれているそうです。武漢市内も同じですが、本当に多くの人がボランティアとして働いていますので、助かっています。
両親の家には冷凍冷蔵庫が3台あり、そこに大量の食品を保存しています。両親の知り合いも、たいてい家に2~3台の冷凍冷蔵庫があります。私の知るかぎり、珍しいことではありません。母は自分もボランティアの一員として、2日に1回は「小区」の出入りのチェックを手伝っているそうです。それが気分転換にもつながっているみたい。それ以外は家でテレビを見たり、体操をしたり、ご飯を作ったり、私や親戚と電話で話したり、という生活です。
——困っていることは特にないですか?
私は出勤していないこの1カ月の間も大学からお給料が出ていますが、両親は会社員で、大手企業ではないのでお給料が出ていません。私の友人の中にも、給料が支払われていない人が何人もいます。このままでは生活に困窮する人が続々と出てくるのではないかと心配です。在宅勤務ができる立場の人はいいですが、武漢でリモートワークをしているという話はあまり聞いたことがないです。外に出かけて仕事をしているのは、一部の公務員や医療関係者、流通業、清掃業の人などに限定されていると思います。
病気で亡くなっても、お葬式ができない
公務員の友人は、公共交通機関が動いていないから、歩いて職場に行き、数日間寝泊まりして、カップラーメンでしのいでいるという人もいます。医療関係の仕事をしている知り合いは、ボランティアのクルマなどで移動できるようですが、それでも自宅と病院との往復は大変。でも「最近ようやく少しだけ休む時間ができてきた」と話していました。