マンションの管理人が住民の買い物を一括注文

——食料品などの調達はどうしているのですか?

1月中旬まではネットスーパーで調達していましたが、武漢が封鎖されて以降、同じマンションの管理人が一括でスーパーに注文を出すシステムに変更になりました。支払いはスマホ決済の「ウィーチャットペイ」で行っています。

でも、何でも欲しいものが注文できるというわけではなく、今は非常時なので、セット販売の商品(肉と野菜のセットなど)や必需品のコメ、油などしか買うことができず、選択肢は多くはありません。食料品の価格は一時上がりましたが、今はそうでもありません。何とか買うことができた食品を組み合わせて、自分で家庭料理などを作って暮らしています。

デリバリーの料理などは、このあたりではあまり利用できないようです。数日前に聞いた話では、市内の一部地域で、フランチャイズのファストフードの店が開き始めたそうです。

家族がいる家庭では数日に1回はネットスーパーを利用しているようですが、私は2週間に1回だけまとめて買うようにしています。

注文した商品がスーパーからマンションのゲートに届くと、管理人からSNSで連絡が来ます。注文番号順に「10番から20番までの方、受け取りにきてください」という感じで。食品の引き取りの際も、大勢の人がゲートでかち合って、濃厚接触したりしないように気をつけているのです。私はスキーウエアを着て、ゴーグルをつけて、スーツケースや段ボールを持って、完全防備で引き取りに行っています。

腐らないものは備蓄しておくことが大切

管理人からの連絡は、すべて同じ棟に住む人々のグループチャットに流れてきます。そこには、政府からの通達も流れてきますし、必要な情報を共有しています。自分の体温も毎朝測って、そこに報告しています。ですので、この1カ月、同じ棟の人と顔を合わせることはほとんどないですが、皆さんの様子はだいたい分かっています。

——例えば、皆、どのように過ごしているようですか?

子どもがいる家庭はとても大変そうです。ネットスーパーの注文が遅れると、必要なだけの食料品が当日の配達に間に合わないこともあるので、早く注文を出したりとか、子どもの小学校のオンライン授業をそばで見てあげたりとか。家にずっといるので、子どもの世話が大変な様子です。小さい子どもは遊び回りたいですが、公園に行くことすらできませんので。