SNSに「死にたい」と投稿する人たちは、どうしてほしいのか。ジャーナリストの渋井哲也氏は「本人に話を聞くと、家族や学校、会社などの実名空間では居心地が悪く、ネット上の匿名空間でなければそうした気持ちを吐き出せないことがわかる。SNSは孤独や不安を抱えた人たちにとって数少ない居場所になっている」という――。
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若者にとってSNSは「諸刃の剣」

2018年の年間自殺者数は2万840人。19年は速報値で、1万9959人となり、3月発表の確定値次第では、統計開始以来、初めてとなる。一方、20歳未満の自殺者数は減少していない。18年は前年比5.6%増で、70歳以上の自殺者数よりも増加した。

はっきりとした理由はわかってないが、SNSが子どもの同調圧力に拍車をかけているとの見方もある。若年層の自殺と、SNSの問題は関連性が強いのだろうか。

これまでの筆者の取材だと、同調圧力は、友達や部活動でつながるLINEグループ内や、リアル友達とつながっているツイッターやインスタグラムなどで生じる一方で、それ以外のLINEグループやSNSは、むしろ、同調性から抜け出す効果もある。