たどり着いたのは「インフォグラフィックス動画」
インフォグラフィックスとは、複雑なデータや位置関係、時間軸の経過など、テキストで表現するのが難しいものをグラフィックでわかりやすく伝える手法のことです。
ちょうどその当時、フェイスブックやツイッターなどが本格的に流行しはじめ、インフォグラフィックスを活用した画像がバズっているのをよく見ていました。そこでSNS全盛の時代においては、文字情報よりも直感的に理解できるグラフィックのほうが受け入れられやすいだろうと考えました。
さらに、このインフォグラフィックスを静止画ではなく、動画でやればいいのではないか? これが、ワンメディアがインフォグラフィックス動画を軸に制作しはじめたきっかけです。
インフォグラフィックス動画は主に、2つの要素からできています。文字をかっこよくグラフィックにしたタイポグラフィと、図や写真を動かすモーショングラフィックスです。そこでワンメディアでも、この2つの要素をかけ合わせることを意識して動画を制作していました。
限られた選択肢の中で、僕たちが唯一できる手段であったインフォグラフィックス動画。ワンメディアの手掛けたインフォグラフィックス動画は時間の経過とともにSNSで話題になりはじめました。
1分で伝える
従来、テキストで何ページも使って説明していた内容を、たった1分の動画で説明できる。そしてわかりやすい。それが、インフォグラフィックス動画が新しいコンテンツになり得た理由です。
僕らはそうした動画を月に100本作り、SNSに配信し続けました。結果、それが企業の目に留まるようになり、発注をいただく機会が増えたのです。
ワンメディアは、スマートフォンで見やすいインフォグラフィックス動画を多数制作し、発信し続けることで社会の歯車に乗ったのでした。
そうしてインフォグラフィックス動画を中心に独特の立ち位置を築いたワンメディアですが、来る日も来る日も動画を作り続ける中、ふと世間に目をやると、あることに気付きます。ユーチューバーが商品紹介をするなど、シンプルでわかりやすいコミュニケーション手法として、動画の広告市場は大きく広がっていたのです。
それに対して、現状の動画スタイルのままでは、難しい表現をわかりやすく説明したいクライアントには対応できるものの、提供できる動画の幅は広がりません。これが、僕らが外部のクリエイターと組もうと考えるきっかけになりました。