リーチ・マイケル主将「怖いくらいに強くなっている」

W杯が開幕する2週間ほど前の9月6日、日本はこの南アフリカと強化試合を行い、7-41で敗れた。もちろん、この結果を準々決勝に結びつけて考える必要はない。W杯への調整の意味合いのある強化試合に臨んだチームと、グループリーグを4連勝した今のチームとでは勢いも気持ちの入り方も異なるからだ。

ただ、この強化試合を見て気になったことがあった。

個のパワーの差だ。象徴的だったのはタックル。南アフリカの選手は日本選手を1人で止めることが多かったのに対し、日本は2人でタックルに入っても止め切れていなかった。2人がかりで1人を止める「ダブルタックル」は日本の守備の代名詞ともいえるが、実際に行うのは大変なプレーだ。数的不利の状況を作ってしまうからだ。

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2人がかりで止めても、他の選手にボールをつながれたら、すぐに起き上がり、次のタックルに備えなければならない。数的不利を補いつつダブルタックルをやり続けることは相手の2倍近い運動量が必要になる。

南アフリカのアタックを持ちこたえたら日本に分がある

世界一過酷といわれる日本代表の練習に耐え、強靭なフィジカルを身につけた選手たちは、グループリーグでもそのハードな役割を当たり前のようにこなし勝利を重ねてきた。個の体格とパワーで勝る南アフリカのアタックを持ちこたえることができたら、この試合、日本に分があるのではないか。

ここまで日本は、アイルランドやスコットランドといった欧州の強豪伝統国を相手に堂々たる戦いぶりを見せてきた。想像を超えた成長を遂げ、リーチ・マイケル主将はスコットランド戦で勝利した翌日の会見で、「怖いくらいに強くなっている」と語った。

またスコットランド戦とは異なり、南アフリカ戦については「相手をボコるより、自分たちにこだわって、細部にこだわって自分たちを出せるかどうか。自分たちにフォーカスが当たっている時は強いと思います」と話した。実力を出し切れば勝てる。そう確信しているのだろう。試合開始は20日19時15分だ。

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