吉本を実質的に率いているのは松本人志だと知らしめた

電通との提携会社はYDクリエーションではないか。代表取締役社長は、岡本昭彦、代表取締役副社長に吉崎圭一(電通執行役員)、出資比率は50%ずつ。映像およびデジタル・コンテンツの企画・プロデュース・制作・販売をやるとして2015年に設立した。吉本の芸人で芥川賞作家の又吉直樹の『火花』などを製作している。

次に松本一強問題。今回の騒動で吉本を実質的に率いているのは松本だということを天下に知らしめた。宮迫と田村亮の謝罪会見を知るとすぐに大崎会長と面談して、岡本社長の会見を実現させた。

自分が出ているテレビ番組「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、岡本が会見をすると明かし、岡本もビデオで出演し、そのことを表明した。

結果的には岡本のどうしようもない会見で、吉本という企業のガバナンスが問われることになったが、松本にとっては大崎さえ守ればいいという腹積もりがあったのではないか。

「松っちゃんが社長みたいな感じしない?」

和田アキ子が8月10日のニッポン放送「ゴッドアフタヌーン アッコのいい加減に1000回」でこういったという。

「よく分からないけど、なんやかんや言うて、ダウンタウンの松っちゃんが社長みたいな感じしない? 彼を通すと全部、会長とか社長と話せたり。元マネージャーだったから普通のため口でしゃべれるかもね」(スポーツ報知8月10日12時32分より

和田は、「私はホリプロにいてよかった」ともいったそうである。

ダウンタウンのマネージャーだった人間が吉本で出世していくというのは有名だが、中田カウスといい、松本といい、一芸人にいいようにされるという伝統が、吉本には色濃く残っているようだ。

一説には、松本の番組の同じ時間帯には、他局に吉本の芸人を出さないよう配慮するといわれているそうだ。