遺体処理後も、平然と犯罪を繰り返す

Bの家には、一階にしかトイレがない。E子さんは自力で歩けなくなるまでは、階段を上り下りしてトイレを使っていた。Bの両親は、何度もE子さんを目撃している。しかし息子の家庭内暴力を恐れるあまり、積極的なかかわりを避けた。母親は、E子さんに「早く帰りなさい」と声をかける程度。父親に至っては、「ガールフレンドか。俺にも紹介しろよ」と、息子にへつらったというからあきれるばかりだ。

ライターのオイルに火をつけてあぶられたE子さんの身体は化膿し、栄養失調と暴行によって立ち上がる体力を失くしたせいで、部屋で失禁してしまう。少年たちは、次第に厄介な存在と考えるようになった。このまま解放するわけにはいかない、という程度の思考力は彼らにもある。この頃から、遺体の処理方法を相談し始めている。

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E子さんが亡くなったのは、年が明けて1月4日。最後の暴行のきっかけは、Aが徹夜マージャンで10万円負けてイライラしたことだ。サウナに出かけた少年たちが夜になって帰宅すると、E子さんが動かなくなっている。

遺体の処理は、計画通りに実行された。

彼らはしかし悔いも反省もせず、婦女暴行やひったくりを繰り返す。AとCが逮捕されたのは、その後に起こした事件のためだ。

4人の少年は家裁から検察に逆送致され、判決は次の通りになった。

・A18歳:懲役20年(求刑は無期懲役)。
・C17歳:懲役5年以上、10年以下の不定期刑(求刑は懲役13年)。
・B16歳:懲役5年以上、9年以下の不定期刑(求刑は懲役5年以上、10年以下の不定期刑)。
・D17歳:懲役5年以上、7年以下の不定期刑(求刑は懲役5年以上、7年以下の不定期刑)。

A、C、B三人の刑は東京高裁で確定。Dだけが最高裁に上告したが、棄却される。

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