「今やりたいこと」を100個、書き出してみる

「ワクワク」と「ハラハラ」の効果があるといっても、自分はどういうことにワクワク、ハラハラするのかわからないという人もいるでしょう。そこで私がおすすめするのが、リストの作成です。

「今やりたいこと」を100個(理想は1000個!)書き出してください。100個も浮かばないと思うかもしれませんが、たとえばジャンルを10分野(旅、スポーツ、音楽、食、会いたい人など)つくり、それぞれ10個ずつ書き出せばすぐに埋まるでしょう。書き出した100個のうち、実は最初のほうのものはあまり意味がありません。本当にやりたくて、心から熱くなるような情熱が持てることは最後のほうに書いたものなのです。

というのは、最初のほうは比較的実現可能なもので、やりたいことというよりも、自分にできそうなことを書いてしまいがちだからです。最後のほうに書いたものは実現が難しいものなので、よりワクワクやハラハラにつながります。それにぜひ挑戦してみてください。

チャレンジする際には、1つアドバイスがあります。日本人は生真面目なせいもあり、完璧を目指しがちです。だから途中で失敗すると挫折してやめてしまう。何か新しいことにチャレンジするときに、失敗はつきものです。

ハーバードでは失敗はむしろ歓迎されていました。大成功につながるきっかけになるからです。私は50%でも達成できれば大成功だと考えています。しかも、何かにチャレンジしようと思って実際に行動に移しただけでも、その50%は達成したといっていいでしょう。そこが大事な点なのです。

ヤル気と勇気をもって一歩を踏み出したことを、自分で評価しましょう。そして、諦めずに継続することです。完璧が求められるのはAIの仕事。私たちは個々の不完璧さの中から自分らしさを確立させていくのが価値創造のうえで大変重要なのです。

(構成=田之上 信 撮影=石橋素幸)
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