ハーバードの研究者たちは子どもっぽく見えるほど純真無垢

ハーバードのエリート研究者たちも、ズバ抜けた記憶力や計算力を備えた冷静沈着な人物というよりも、皆、時に子どもっぽく見えるほど純真無垢で、情熱に溢れ、時間を忘れて専門分野についてワクワクしながら研究に取り組んでいました。

一方、ハラハラとはチャレンジすることです。今はできないけれど、できるようになったらどんなに楽しいかということに挑戦する。ハラハラは言い換えれば、普段は使わないような脳の使い方をすることでもあります。

ご存じのように脳には左脳と右脳があります。左脳型は言語力や論理的思考、分析力などに優れ、右脳型は直感力や図形力などに秀でているといわれます。この2つはどちらがよいというものではなく、記憶力を高めるうえでは両方のバランスが取れていることが最適です。

ただ、私たちは通常、無意識に脳の特定部分ばかりを使いながら生活しています。傾向として、男性なら左脳中心、女性なら右脳中心という具合です。しかし、それでは行動がパターン化し、同じような考え方、アイデアしか浮かびません。そこで普段は使わない脳を使うことで、不得手な分「ハラハラ」し、それによってパターン化が解除され、自由な発想がわき起こり、脳を大きくパワーアップさせることができるのです。

インプットより、アウトプットが大切

実際、左脳と右脳を結ぶ「脳梁のうりょう」という神経線維の束があり、右脳でインプットしたものを、左脳でアウトプットすることが、脳の効果的な使い方といわれています。つまり、左右両方の脳を使うと記憶力は高まるのです。

記憶というと、一般にインプットが重視されがちですが、記憶力を高めるにはアウトプットが大切です。インプットした情報を脳に保存されている記憶と統合させて浮かんだものをアイデアと呼びますが、このアイデアをアウトプットする。

たとえば文章にしたり、人前で発表したりする。アウトプットしようとすると疑問が生じ、また調べ直すなどして、それが記憶につながるのです。それを繰り返すことで左脳と右脳をつなぐ脳梁の束が太くなり、脳の連携力が強固になっていく。そして、その分野への興味は深まり記憶に残りやすくなる。

このように「インプット→アイデア→アウトプット→インプット」を繰り返すことが記憶力向上のコツです。