健康被害にあう人も多い

安易にネットで個人輸入代行業者から購入し、税関の目を欺いて通関した偽造医薬品をつかまされ、さまざまな健康被害にあう人も多い。18年に日本の税関で差し止められた偽造医薬品は約32万点。そのうち多くはバイアグラやシアリスなどED治療薬の偽物だ。

国内でED治療薬を製造・販売している製薬会社4社が16年に合同で実施した偽造ED治療薬に関する調査でも、インターネット経由で発注・入手した治療薬のうち約40%が偽造医薬品であったことが判明している。古市院長は「開発されて20年以上たち、製法の確立されているバイアグラは、発展途上国の町工場でも簡単につくれるため偽物が多いといわれています。闇でつくられたものを安く仕入れて正規品として偽って売るケースです。安ければいい、簡単に手に入ればいいという認識の人が多いでしょうが、命に関わる危険があります」と警告する。

海外産の偽ブランドでもエルメスやロレックスであれば体に害はないが、偽薬はヘタをすれば死に至る。個人輸入した医薬品は公的救済制度の対象外だけに、まずは医者に相談し、処方を受けるべきだろう。

(撮影=小川 聡)
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