政治生命のために反日感情を煽る韓国大統領
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、反日感情を煽って政権を維持してきた。来年4月、韓国では国会議員を改選する総選挙が実施される。文氏はその選挙に勝ちたいがために反日感情を利用している。元徴用工の問題も、火器管制レーダー照射事件も、選挙に勝つための手段なのである。
韓国の国会(議席定数300)は文氏の与党である「共に民主党」が128議席で、これに対して最大野党の「自由韓国党」が113議席と、与野党の力関係が切迫している。
総選挙の結果次第で今後の文政権の運命が決まる。だから文氏は必死なのである。要は自分の政治生命のために反日感情を煽っているのだ。日本の安倍首相と同様、すべては自分のためなのである。
来年11月のために繰り広げられる「トランプ劇場」
6月30日のトランプ氏と金正恩氏との電撃的会談は、来年の大統領選で勝つための手段そのものである。韓国と北朝鮮の軍事境界線の板門店で、金正恩氏と対面して握手したばかりか、アメリカの現職の大統領として初めて軍事境界線を越えて北朝鮮側にも入った。まさにトランプ劇場だった。アメリカのトランプファンは拍手喝采しただろう。
中国との貿易戦争にしても、激化するイランとの対立にしても、トランプ氏の頭の中には来年11月3日に実施される大統領選挙があり、選挙に有利か不利かで動いている。トランプ氏のツイッター発言を見ていればそれがよく分かる。
極端な言い方をすれば、政治家は選挙に勝つことだけを念頭に行動している。選挙がすべてなのである。
政治家は自分のために活動しているにすぎない。政治家は自分を支持する人たちが、さらに心地よくなる政策を次々と掲げて選挙に勝とうとする。
そんな政治家たちは、「選挙の結果が民意だ」と主張する。「民主主義だ」と強調する。しかし、それらは本当に民意なのだろうか。本物の民主主義なのか。
民主主義国家と言われてきた世界の先進国はみな同じだろう。政治が国民のためのものではなく、政治家や政党のためのものになっている。