文科省は2020年度から大学3年生全員を対象に大学の「授業評価」を行う方針という。日本の大学に国際的な競争力をつけさせるためには何が必要か。大阪府立大学と大阪市立大学で改革を先行実施してきた橋下徹氏が処方箋を示す。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(6月18日配信)から抜粋記事をお届けします――。
文科省方針、大学生による「授業評価」に期待!
日本経済新聞の報道によると、文部科学省は2020年度にも、大学3年生の全員(約60万人)を対象としたインターネット調査を始めるという。
僕は、学生による授業評価が大学改革の柱になることを、メルマガVol.125(【大学改革(2)】補助金を増やすだけでは衰退あるのみ! 大学評価システムはこうつくる)で論じた。ゆえに、文科省がやろうとしているこの授業評価アンケートには大賛成だ。メルマガVol.125でも言ったけど、学生の名前は匿名(無記名式)にしたアンケートにしなければ学生は委縮して本音を書かない。だから、今回の授業評価は匿名なので、なおよろしい。
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大学教授たちがどんな研究をするのも自由だけど、やっぱり学生に対してはきっちりと授業をしてもらわなければ困る。大学には多額の税金を投入するんだから、研究成果による社会還元と同時に、明日の日本を背負う学生を育てるという意味での還元も絶対にしてもらわなければならない。今の教授たちには、この視点が欠けている者が多いね。
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