都市の下水を麻痺させる油脂の塊
ロンドンをはじめとする世界の大都市で、ファットバーグが深刻な問題となっている。これはファット(油脂)とアイスバーグ(氷山)を組み合わせた造語で、下水道内にこびりついて固形化した油脂の塊を意味する。主に飲食店の排水に含まれている油脂の分解物(脂肪酸)と、水中に溶け出したカルシウムイオンが反応して形成されるという。
そのまま放置していると下水管を完全に塞ぎ、下水が逆流する恐れがあるうえ、ファットバーグには大量の雑菌が含まれているとも指摘される。ファットバーグは日本でも発生していると指摘するのは、国立環境研究所の小林拓朗主任研究員だ。
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(写真=AFLO)


