「おならや便の臭い」がきつくなる

この三大栄養素の中で、唯一たんぱく質だけに入っている元素が窒素です。窒素はからだで使われたあとに、腎臓で濾されて尿中に排泄されます。そのためたんぱく質をとりすぎると腎臓に負担がかかります。

川端理香『筋肉の栄養学 強いからだを作る食事術』(朝日新聞出版)

また、たんぱく質を一生懸命とっている人にありがちなのが、おならや便の臭いです。たんぱく質の多い食事をはじめてから、臭いがとてもきつくなっていたりはしませんか?

実際、アスリートの中には、筋肉をつけたいからとたんぱく質を意識しすぎてトイレが臭いと家族やチームメイトから指摘されることがある人もいます。

便は腸が関与していることはおわかりかと思いますが、臭いがきついということは、腸があまりよい状態ではありません。腸が免疫や感情などあらゆることに関与しているため、アスリートにとっては腸の状態をよくすることがよいコンディションをキープするためのポイントにもなっています。

したがって、たんぱく質を多くとった場合には、腸の状態をよくするには食物繊維を増やすことが欠かせないのです。

以上、「筋肉をつける=たんぱく質をとる」ではないことを、簡単に説明しました。

たんぱく質だけ意識して、サラダチキンだけ食べていても効率が悪いことがおおよそ感じられてきたかと思います。

川端理香(かわばた・りか)
管理栄養士
昭和女子大学非常勤講師。2004年アテネオリンピック「VICTORY PROJECT」チーフ管理栄養士、08年北京オリンピック委員会強化スタッフ。JリーグやVリーグ、プロ野球、プロゴルフ、ラグビーなど多くのトップアスリートをサポート。著書多数。一般を対象にした講演などの食育活動や執筆、レシピ開発、企業の栄養アドバイザーも務める。