第2位:『世界最新の太らないカラダ』(ジェイソン・ファン著、多賀谷正子訳、サンマーク出版)
第3位:『OODA LOOP(ウーダループ)』(チェット・リチャーズ著、原田勉訳、東洋経済新報社)
第4位:『働き方改革』(小室淑恵著、毎日新聞出版)
第5位:『あたりまえを疑え。』(澤円著、セブン&アイ出版)
第6位:『紙1枚! 独学法』(浅田すぐる著、SBクリエイティブ)
第7位:『才能に頼らない文章術』(上野郁江著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第8位:『熟睡の習慣』(西野精治著、PHP研究所)
第9位:『伝達の整理学』(外山滋比古著、筑摩書房)
第10位:『管理ゼロで成果はあがる』(倉貫義人著、技術評論社)
第11位:『RE:THINK』(スティーヴン・プール著、佐藤桂訳、早川書房)
第12位:『MiND』(ジョン・R・サール著、山本貴光/吉川浩満訳、筑摩書房)
第13位:『メモの魔力』(前田裕二著、幻冬舎)
第14位:『直感と論理をつなぐ思考法』(佐宗邦威著、ダイヤモンド社)
第15位:『東京大田区・弁当屋のすごい経営』(菅原勇一郎著、扶桑社)
第16位:『0から1をつくる』(本橋麻里著、講談社)
第17位:『14歳からの資本主義』(丸山俊一著、大和書房)
第18位:『コミュニティをつくって、自由に生きるという提案』(マツダミヒロ著、きずな出版)
第19位:『FACTFULNESS』(ハンス・ロスリング/オーラ・ロスリング/アンナ・ロスリング・ロンランド著、上杉周作/関美和訳、日経BP社)
第20位:『両利きの経営』(チャールズ・A・オライリー/マイケル・L・タッシュマン著、入山章栄監訳、冨山和彦解説、渡部典子訳、東洋経済新報社)
※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2019年4月の閲覧数ランキング
やってはいけない「7つの悪い習慣」
2019年4月にフライヤーで最も読まれたのは、『7つの習慣』の著者スティーブン・R・コヴィー氏の三男であるデビッド・M・R・コヴィー氏らが執筆した『やってはいけない7つの「悪い」習慣』でした。
本書には7つの「悪い」習慣(=わな)が出てきます。どれも昔からあるものですが、現代社会ではより魅力を増しており、そこから逃れるのがますます困難になっているといいます。たとえば第三のわなである「焦点(フォーカス)のわな」は、家族や夢などといった本来大切にするべきことを犠牲にし、取るに足らないことにとらわれている状態を指します。
インターネットの普及により、私たちは世界中の情報にアクセスできるようになりました。その一方で、どうでもいいものが溢れる世界ともつながりやすくなっています。しかもこのようなわなは日常の至るところに潜んでおり、一度落ちたら抜け出すのは至難の業です。
「環境を変える」では悪い習慣はなくならない
本書は物語調になっており、主人公のアレックスは「家族思いだが金遣いが荒く、悪友に影響されやすい」人物として描かれています。彼は見事なまでにすべてのわなにひっかかっているのですが、彼を心から笑い飛ばせる人はそう多くないはず。それほどまでに7つのわなは日常の至るところに存在しており、魅力的かつ巧妙なのです。ともすると私たちは、自分がわなにかかっていることにすら気づけていないアレックスなのかもしれません。
「誰もが成功できるやり方」はなかなかありませんが、「誰もが失敗するやり方」は明白です。「悪い」習慣をなくしたいのであれば、環境などの外部要因を変えるだけでは不十分であり、根本的にマインドセットを変えなければならない――。わなにハマって、エネルギーを失わないようにすること。そして蓄えたエネルギーを使って、少しずつでもいいから良い習慣を構築していくこと。『7つの習慣』を読んだことがある人にとっても、読んだことがない人にとっても、得るものが大きい一冊です。