ファイル探しの時間を減らすには、どうすればいいのか。外資系コンサルティング会社出身の清水久三子氏は「フォルダで管理するよりも、ファイル名に『命名規則』を作って管理した方がわかりやすい」という。その方法を紹介しよう――。

ファイルに「命名規則」を作る

増え続けるパソコンのファイル。必要なファイルがなかなか見つからない、ファイルが増えすぎてディスク容量が不足しているけど整理できない……。

ファイル管理でこうした悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。本記事では、ファイル管理の便利な方法とあまりよくない方法を比較しながら、効率的な整理の考え方をご紹介したいと思います。

●NG:フォルダで詳細管理→OK:ファイル名とタグでざっくり管理

フォルダによるファイル管理は整理整頓ができているような気がするため、やっている方も多いと思います。このスタイルの問題点は、別のフォルダに同じような名前のファイルがたくさんできてしまうことです。例えば、顧客別フォルダの下に日付別フォルダを作った場合、ファイル名は「報告書」など同じような名前ばかりになってしまうため、ファイル名を見ても内容が判別できません。フォルダに頼るのではなく「ファイル名をつけるルール=命名規則」をきちんと考えておけば、その方が管理しやすいでしょう。

フォルダだけに頼ると、同じような名前のファイルが複数できてしまう(画像=清水久三子)

「提出する日」をファイル名に入れる

ファイル名のルールを一例であげてみましょう。私の場合は「日付+提出相手+イベント+用途+バージョン」です。例えば、ある企業向けの研修資料だと以下のようになります。

20190603_ABC社様_管理職研修配布用_Ver1.0
20190603_ABC社様_管理職研修投影用_Ver2.0

日付は作成日付ではなく、そのイベントや提出する日としています。作成した日自体の日付は特に必要なく、古いか新しいかは最後のバージョンの数値で分かります。バージョンの数値の上げ方も、内容の微修正レベルなら小数点以下の数値をあげる、誰かと共有したり提出したりした後に変更する場合は一の位の数値をあげるなど、目安を決めておくと迷わずにすみ、フォルダの数や階層を減らすことができます。また、一緒に仕事をするチーム内でファイル名のルールを決めておけば、メールなどでやりとりしても混乱せずにすむでしょう。