自民党の下請けだが、基本「何でも反対」

大阪都構想の賛否を最大の争点にした府知事、大阪市長の「大阪ダブル選挙」が終わった。松井一郎大阪府知事(大阪維新の会代表)と吉村洋文市長が任期途中で辞職し、「出直しクロス選挙」に挑むことになった理由は、都構想への協力を呼びかけてきた公明党と決定的な亀裂が生じ、都構想の住民投票実施が暗礁に乗り上げたからだ。

安倍晋三首相(右、自民党総裁)と公明党の山口那津男代表。(時事通信フォト=写真)

松井氏は、非公表を前提に維新と公明党が結んだ住民投票実施時期に関する「合意書」を暴露するなど怒りがおさまらず、その後は双方の非難合戦が繰り広げられた。組織的な集票力を背景に安倍晋三政権でも影響力を見せる公明党だが、最近はその「矛盾」も目立つ。

国政においては存在感が薄い「維新」だが、本家の地域政党「大阪維新の会」は大阪府内では根強い「維新信者」に支えられ、いまだ国政政党に負けない人気を誇る。だが、これまでは府議会や大阪市議会では単独過半数を占めておらず、公明党に協力を仰いできた。この構図は東京都も同じで、都議選で圧勝した「都民ファーストの会」も過半数には届かず、公明党の協力なくして円滑な議会運営は成立しない。

ここに公明党の「レバレッジ」が効いてくる。東京も大阪も自民党は都連、府連が選挙で大敗後も知事サイドと対立し、知事与党は共産党などと手を組む選択肢を除けば、公明党の動向を気にせずにはいられない。維新も「都民ファーストの会」も選挙では公明党と「協力」し、単独過半数の道を断念したことからすれば自業自得ともいえるが、別の側面から見ると、議席数が少ない公明党が議会を事実上牛耳るという「矛盾」も生じていた。

公明党は1999年から自民党と連立政権を組み、福祉政策を中心に国政において影響力を見せてきた。だが、「政権のブレーキ役」を自任してきたものの、近年では特定秘密保護法や安全保障法制などの対応で期待された役割を果たせず、「自民党が決めたことを追認する『下請け機関』」(野党議員)と酷評されることもある。