英訳する前に和文をSVO文型に

そこで、文章を英訳する前に、和文をSVO文型に直すクセをつけましょう。まず主語=「私」を決め、次に適切な動詞=「教える」を見つけ、目的語=「英語」を添えるというパターンです。それが、伝わりやすい英語を話すコツです。

日本語の特徴として「私」「教師」のような名詞を多用します。そのため日本人は、(1)の「am」のように、「I」と「teacher」をつなぐ「be動詞」を使いがちです。しかし、(2)の「teach」のように他動詞(目的語を伴う動詞)をうまく使えば、伝わりやすいシンプルな英文にできます。

「そのネクタイ、素敵ですね」といいたいとき、「Your tie is nice」のようなbe動詞を使った表現では、他人事のような印象を与えてしまいます。しかし、他動詞を使った「I like your tie」なら、話し手の感情がこもった表現になり、相手に好印象を与える効果も出ます。be動詞を使いたくなったら、我慢して適切な他動詞を探しましょう。

また「受動態」や「否定形」の構文も、英会話では使わないようにします。受動態は「客観的な印象を与える場合」によく使い、否定形は「否定的な事実」を強調する表現なので、ネガティブな印象をより強めてしまうからです。図のように肯定的な表現にいい換えることができます。

慣れるまでは、「enjoy」「like」「love」のような平易な他動詞を使った自己紹介文などを暗記して、人前で話す練習をすることをお勧めします。慣れてくれば、英語の本質がつかめて、SVO文型が自然と頭に浮かぶようになるはずです。