駅周辺の開発は今後も続く
最後に、横浜は今後も人気のまちとしての地位を保ち続けるのかを考えてみたい。
今後しばらくは人気のまちとして上位にいるのではないかと推測される。まずイメージの面では、横浜市が数十年一貫した方向性で行ってきた都市のブランディング方針を大きく転換しない限り、そうそうマイナスイメージにはならないであろう。
さらに言えば、横浜駅周辺の集積も依然続いており、2020年に開業予定の「JR横浜タワー」(26階建て)といったビッグプロジェクトも完成を控えている。地下3階から10階を商業施設として整備し、中には現在新宿駅のミライナタワーで展開している駅ビルブランド「NEWoMan」、映画上映を中心とした多目的利用型エンタテインメント・コンプレックス「T・ジョイ横浜」が入居する予定だ。隣接する相鉄ジョイナスとの連絡もしっかり行うという。
他にも「JR横浜タワー」と一体で整備される「JR鶴屋町ビル」(9階建て)、相鉄が手掛ける高さ180メートル・44階建ての再開発ビル(2022年完成予定)も工事中で、今後も利便性の高いターミナルを中心とした便利な買い物環境はますます強化されていくだろう。
抜群のアクセス性、私鉄がリードした駅周辺開発、都市ブランドイメージ形成の3つが作り出した「横浜人気」。今後もしばらくは続いていきそうだ。
鳴海行人(なるみ・こうじ)
まち探訪家
1990年、神奈川県生まれ。学生時代に地方私鉄とまちのつながりや駅の空間を中心に研究活動を行ったことをきっかけに「まち」を巡るようになる。大学卒業後は交通事業者やコンサルタントの勤務等を経てフリーに。2015年から「まち探訪家」を名乗り、2017年から「まちコトメディア」の「matinote」でライター兼編集長を務めるほか、「まち」や「交通」などをキーワードにさまざまな媒体で活動を行う。最新情報はホームページやツイッターで発信中。
まち探訪家
1990年、神奈川県生まれ。学生時代に地方私鉄とまちのつながりや駅の空間を中心に研究活動を行ったことをきっかけに「まち」を巡るようになる。大学卒業後は交通事業者やコンサルタントの勤務等を経てフリーに。2015年から「まち探訪家」を名乗り、2017年から「まちコトメディア」の「matinote」でライター兼編集長を務めるほか、「まち」や「交通」などをキーワードにさまざまな媒体で活動を行う。最新情報はホームページやツイッターで発信中。
(写真=iStock.com)