ランニング初心者はこうして走ると長続きする

さらに注意したいのは、走る速度と時間だ。先ほど会話できるくらいの“ニコニコペース”と書いたが、苦しくなったら、無理せず歩いてもOKだ。

走る時間は、最初は20~30分間を目標にしよう。例えば、「30分」走ると決めたら、(1)ウォークとランを5分ずつ交互に繰り返す。(2)ウォーク5分+ラン10分+ウォーク5分+ラン10分、(3)ラン15分+ウォーク5分+ラン10分。(4)ラン30分という具合に段階的にランの時間を増やしていくと無理がない。距離は走るペースで変わってくるので、最初はあまり気にしなくていい。「もっと走りたいな」くらいの気持ちで切り上げるのもポイントになる。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/sportpoint)

走る頻度はどれくらいが適当だろうか。前出のデータが示している通り、詰め込みすぎても長続きはしない。最初は週に1~2回で十分だ。週に1回なら土日のどちらか。週に2回なら土日のどちらかと平日に1回(※疲労を溜めないためにも2日連続は避ける)がいいだろう。くれぐれも、頑張りすぎないように注意したい。週1~2回の頻度でも自然と「走り」は変わってくる。努力の成果を実感できるので走るのがだんだんと楽しくなってくると思う。

ひとは影響を受けやすい生き物だ。誰かの頑張りを目にすると、自分も頑張ろうという気持ちになる。金栗四三の熱い気持ちはしっかり受け止めながらも、正しい知識と、軽い気持ちで、楽しく、気持ちよくランニングを続けていただけたら幸いだ。

「体力、気力、努力」は、金栗が大切にしていた言葉だ。

最終回まで、ゆるくてもランニングを継続することができれば、ドラマ『いだてん』を心身ともに味わうことができるはずだ。それは、2020年東京五輪における個人的な“感動”にもつながっていくのではないだろうか。

(写真=iStock.com)
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