「面接の内容によっては不合格になる可能性もある」

面接試験を行う学校は、女子校が多い。なぜだろうか。

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わたしが代表を務める中学受験塾のOGから話を聞いていると、中高生活で「人間関係の摩擦、トラブル」が発生しやすいのは女子校であるように感じている。女の子しかいない中で、同級生たちは互いに濃厚な関係性を構築していく。女子校の子どもたちの多くはそういう友人関係が一生の財産となる。しかし、そのような関係性は、一度こじれると大きな摩擦に変わることもあるようだ。

よって、学校としては面接で受験生の性格を観察しておきたいのではないかとわたしは推測している。そして、観察した内容によっては不合格になる可能性がないとも言い切れない。実際、前出の2校もこう回答している。

「ウチではそんなケースはありませんでしたが、『親にこの学校を受けさせられた』『こんな学校を受験するんじゃなかった』などといった否定的な発言があれば、さすがにそれは『審議対象』になるでしょうね」(玉川聖学院・金城先生)

「先ほどお話したように、教員は子の発言を何とか引き出そうと努めます。それでも一言も話さない子、コミュニケーションがそもそも成立しないような子は『要件を満たしていない』という判断をせざるを得ません」(頌栄女子学院・湯原先生)

面接試験に臨む理想の姿勢・ことば遣いは?

では、具体的な面接対策について説明していきたい。注意してほしいポイントは次の3点だ。

1.背筋を伸ばして、堂々としているようにふるまう。
2.大きな声で返事や質問の回答をする。
3.相手(試験官)の目を見て話す。

この3点を守ることができれば。たとえ好印象を与えることはできなくとも、悪い印象を抱かれることはないはずだ。

「ええ!? でも、面接で教員に良い印象を持ってほしいのですが……」という親の叫びが聞こえそうなものだが、面接で「加点」されることはないので無難に終わらせることを考えれば十分だ。