「面接で合否は決まらない」は本当なのか
2月1日から都内・神奈川の私立中学入試が幕を開ける。
受験生が問われるのは国語・算数・理科・社会の4教科の学力だけではない。案外知られていないが、学科試験のあとに、面接試験を実施する学校もあるからだ。どういう意図や意義があるのだろうか。2校に聞いた。
玉川聖学院中等部高等部(東京都世田谷区)事務長の金城信道先生はこう語る。
「面接は受験生と教員の『出会い』の場です。わたしたちは面接の中でいろいろな質問を投げかけることで、なるべくその子の『よいところ』を引き出していきたい。そして、この面接をその子の入学後のコミュニケーションの材料として生かしたいとも考えています。ですから、面接は不合格にする場では全くありません」
頌栄女子学院中学校高等学校(東京都港区)の広報部部長の湯原和則先生はこう話す。
「わが校は親子面接の形式をとっています。わたしたちとしては『最初の保護者会』あるいは『最初の三者面談』という意味を持たせています。緊張している受験生親子に対して、教員たちは手を変え品を替え、リラックスして話をしてもらえるよう心がけています。面接はあくまでも参考程度ですから、そんなに硬くならなくても大丈夫ですよ」
中学入試の「面接試験」が合否を決するケースなどほとんどない。そうだとすれば面接対策など不要だと思えるが、わたしは事前準備をしっかりおこなうべきだと考えている。
女子校に集中「面接」失敗で翌日以降に悪影響を及ぼす
受験生は各科目の試験結果に自信があっても、面接で失敗してしまうとふさぎ込んでしまう子が多い。するとモチベーションが下がり、翌日の入試に差し支えることがある。
子どもたちのメンタルは、連日の入試で張り詰めている。大切なことはその日の入試はその日でリセットして、翌日からは新たな気持ちで入試に臨むことだ。そのためには、面接試験を「気分よく終えること」が欠かせない。そのために、面接の準備が大切になるのだ。
中学入試で面接試験を行う主要校は別表の通りだ。