リッチモンドは「ポイント」の評価が高い

「ポイントプログラムの魅力」で最も評価が高いのがリッチモンドである。2017年の4月に会員特典が見直された「リッチモンドクラブ」では、電話または公式サイトから予約した場合、宿泊料金1000円ごとに100ポイントがもらえる。貯めたポイントは1000ポイントから1ポイント1円で、宿泊料金として利用したり、グループ会社のロイヤルホストで500円分の商品券に交換できたりすることが直予約のメリットである。

これらの2社には自社HPから予約しやすくする工夫もみられる。東横インの予約開始は通常3カ月前だが、直予約では6カ月前からの早期予約が可能だ。一方、リッチモンドでは客室数(シングル)の10%を会員専用枠として前日まで確保することで、自社HPを訪れる顧客の期待にこたえようとしている。

スーパーホテルは自社HPからの直予約が2番目に多く、「ポイントプログラム」の評価が3番目に高い。「公式最安値」のスーパーホテルの公式ホームページから予約すると、チェックインの際に「とくとくカード」というスタンプカードが配布される。特典は商品券やポイント値引きの会員特典が多いなか、スーパーホテルは珍しい「キャッシュバック」だ。合計で2泊すると1000円、5泊すると3000円の「現金」がフロントでもらえる(図表3)。

【図表3】リッチモンド、東横イン、スーパーホテルの評価が高い(画像=小倉高宏)

「ウェブサイトがわかりやすい」コンフォート

「ウェブサイトのわかりやすさ」では、コンフォートホテルが1位である。コンフォートは「チョイスゲストクラブ」という新たな会員制度を立ち上げた2016年10月以降、公式ホームページのリニューアルや配信メールの内容の見直し、公式LINEのスタートなど、オンラインでの情報発信を強化している。ホテルや旅館にとって、ウェブサイトに求められる役割に、イメージ伝達による「疑似体験」がある。色彩感あるコンフォートの公式ホームページはメッセージの訴求力が高く、ホテルの特徴もわかりやすい(図表4)。

【図表4】1位のコンフォートに、リッチモンド、ルートインが続く(画像=小倉高宏)