結婚後も「親の近くに住みたい」
そんな無意味な競争をするぐらいなら、むしろ親や地元の友達と仲良く緩くつながって、楽しく働きたい。カッコつけて分不相応な車に乗ったり、飲めないお酒を無理に飲んだりするより、よく見知った地元の友達や親の近くに住んで、等身大の生活を送りたい。
特に、今の20代(主に「ゆとり世代」)は、一人っ子の割合が増え、親だけでなく祖父母にもかわいがられて育った世代です。だからこそ、結婚後も「親の近くに住みたい」とか、「じいじ・ばあばの近くで暮らしたい」など、地元志向が強いのでしょう。
地元好きで親や古くからの友人と仲がいい、いわゆる「マイルドヤンキー」も、イオンが多い郊外型のエリアに多い人たち。彼らもまた、イオンが生活に根付いています。
「イオンに集う若者」と「恋愛しない若者」の共通項
コスパや自己責任を重視する若者たちは、「海外旅行好き」と「そうでない人たち」に、二極化しています。実は今の20代にも、海外旅行のリピーターは数多くいます。LCCやホテルの比較予約サイトなど、格安で弾丸旅行に行ける手段が整い、思い立ったときいつでも気軽に、安く旅行できるからです。
でも、「海外旅行はコスパに合わない」「自己責任が伴う」と考える若者は、無理に行こうとはしません。それなりにお金がかかるし、テロの危険性もある。大事な親に、「怖いから行かないで」と言われれば、無理に行く必要はないと考えます。
そして何より、地元のイオンなら安くて何でもそろう。「いつかは海外に行ってもいいな」と思っていても、日々の生活や休日のレジャーは、イオンで事足りる。そこにないモノは、ネットで買えばいい。
逆に、コストやリスクを費やしてまで、見知らぬ世界に足を踏み出そうとは思わない。この感覚は、「恋愛に憧れはあるけど、別に今じゃなくていいや」と話す、「恋愛しない若者たち」に似ています。