その一方で、ランキング表の枠外にあるが、兵庫教育大はこうした連携ができている国立教育大の1つだ。
「兵庫教育大は学生数が少なく、順位は24位ながら、受験者の合格率は75%(2017年度)とトップ3より高い」
こうした教育大や上位私大のない地域の教員志望者は、近くの国立大の教育学部をめざすのが常道だ。
「となると、進路は小学校教員が大半ですが、専門性の高い中高だと、理工系の学部に行って教職を取り、理科や数学の先生という道もあります」
前出の文教大は中学教員で全国1位。日本大学は4位、高校教員では1位だ。
「高校教員は専門性が求められるので2位に早稲田大、4位に広島大など偏差値の序列に近い傾向があります。日本体育大、大阪体育大や東京理科大もトップ10に入ります」
近畿大が高校教員でランク入りしているのは、「マグロで人気の農学部で、理科の教員免許が取れるからなのかもしれませんね」と伊藤氏。
少子化時代を念頭に、手堅い就職に向けてしっかりしたカリキュラムで生徒を集めている大学はやはりある。偏差値のみに目を奪われて見落とすのは、ちょっともったいないといえよう。