消防官については、上位大学のカリキュラムの特色はより明確で、「全員が救急救命士の受験資格を取得できるだけでなく、資格取得と消防官試験のための対策プログラムが併設されていることがポイントです」。

京都橘大学は、前身の京都女子手芸学校から共学化。2年前に健康科学部に救急救命学科を設置し、資格試験対策に力を入れている。千葉科学大学や中部大学も、同じく救急救命士の受験資格取得に繋がる学科を持つ。中京大学も1、2年次から公務員対策の“基礎教育”をきっちり行っているという。

警察・消防官と事務系公務員との違いは、面接・実技試験の比重の高さだ。

「実技試験では反復横跳びや腕立て伏せもあります。警察官の場合、腕立ての上限が20~30回と決まっていて、タイムの速さや回数の多さというよりも、号令に合わせて規則的にやれるかがポイント。逆に少数精鋭で体力重視の消防官はタイムや回数を見ます。受験生もムキムキで、タンクトップを着ているような筋肉自慢の子が多いですね」

事務系公務員は一次のペーパー試験の合格者のうち、最終試験で約6~7割が残る。一方、警察・消防官は筆記試験が比較的やさしく、ボーダーラインも低い半面、最終で残るのは約3割。実技・人物評価で落とされるという。

その警察・消防官と事務系公務員を含む地方公務員のランキングには、教育大や高偏差値の大学が顔を出す。「教員も含んだ数なので、行政職に絞ればランキングの顔ぶれは大幅に変わるでしょう」。

事務系も警察・消防と同様に学内の協力・連携体制がポイントだ。たとえば5位の新潟大学は、授業としての公務員講座が他の大学よりはるかに多いうえ、生協の主催で店内に公務員相談ブースを設置。相談員が常駐しており、学内に公務員受験の予備校があるのに等しい体制だと伊藤氏は言う。

「ランク上位の大学は、学生数が多いから合格者が多い、もしくは学生が高偏差値で、学力が高いからそれなりに多い、のどちらか。完全養殖に成功した近大マグロ(農学部・水産研究所)で知られる近畿大は学生の数も多く、民間企業への就職に強い。公務員試験でも、もっと上位に入ってもおかしくないのですが……」