NPS先進国の米国、上位企業35%が活用
いまNPS(ネット・プロモーター・スコア)という企業の商品やサービスの指標が注目されている。コンサル会社「ベイン・アンド・カンパニー」のフレッド・ライクヘルド氏により考案された指標で、NPSの数値が高いほど顧客のロイヤルティーも高いことを意味しており、他の人にもその商品やサービスをおすすめしたい度合いでもある。
また、従来の顧客満足度より収益との相関性が高いとされる。例えば、米・通信キャリアのベライゾンはNPSの数値を改善し続け、収益が増えて業界シェア1位になった。
NPS先進国の米国では売り上げ上位企業500社(Fortune500)の35%がこの指標を経営に取り入れているともいわれている。一方日本では、各産業の主要企業が利用している程度で、認知度は低い。
プレジデント編集部は、NPSの分析などからサービスや商品の改善を企業に提言する「エモーションテック」と協力し、流通企業のNPSを大調査した。結果は同社の今西良光社長に解説をお願いした。
また、NPSと同時にカスタマージャーニーマップ(CJM)の作成もしてもらい、各社がNPSを向上させる方法を探った。波線グラフはそれぞれの項目の影響度を意味しており、数値が高いほど、その項目は企業やブランドの強みといえる。なお本記事では、各社個別のNPSと業界トップ3社の平均値との差を「愛着度」と表記している。