別々に歌っていた2人が意気投合
今から20年前、大阪の路上で別々に歌っていた小渕健太郎、黒田俊介の2人が意気投合して生まれた「コブクロ」。インディーズ時代から抜群の歌唱力や音楽性で幅広い世代の支持を集め、『YELL~エール/Bell』『桜』『未来』などの名曲を次々と世に送り出した。今や日本の音楽界を代表する男性デュオとして大活躍だ。
11月4日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」では、9月8日に行われた大阪・天王寺の路上でのシークレットライブから、ロンドンでのアルバム制作、放送当日に大阪で行われた、史上最大のストリートライブの様子まで紹介。押しも押されもせぬトップミュージシャンとなった2人の姿に迫った。
※初出時、「大阪ミナミの路上で別々に歌っていた」
始まりの地、大阪でシークレットライブ
結成から20年という節目が、番組の取材を受け入れてくれた理由だった。
今年9月8日の結成記念日。2人はかつて通っていた大阪の天王寺で、シークレットライブを予定していた。会場は、人気が爆発する前に毎週土曜の夜に歌っていた「天王寺MIO」ビルの一角。開始時間は昔と同じ、午後8時きっかりと決めていた。
【黒田】「緊張感、半端ないな……」
【小渕】「毎週やってたのに……」
【黒田】「あの頃まったく緊張感なかった。車どこに停めるかしか考えてへんかった」
シークレットなので、もちろん事前告知は一切なし。ところが、どこでうわさを聞きつけたのか、現場には300人以上がひしめいていた。「混乱すれば即刻中止となってしまう」と黒田は必死に説明するが、客との間隔わずか1メートルほどの場所で迫力ある生歌が披露されると、会場のボルテージは一気に加速。客たちはスマホを向けて動画を撮影しながら、2人の出発点で聴く『轍~わだち~』に酔いしれた。