一世を風靡したヒーローの本当の姿

世の中には自分のことを積極的に語りたがる人と、わかる人だけにわかってもらえばいいと黙する人がいる。伝説のプロレスラー、佐山サトルは後者のタイプだ。

佐山の半生は謎に満ちている。新日本プロレスに入団して、タイガーマスクとして一世を風靡。当時の小学生はこぞってローリングソバットの練習をしたものだ。人気絶頂期に突然の引退。その後、第一次UWFへの電撃参戦と離脱、新格闘技「修斗」創設、そして自らがつくった団体からの追放劇。いずれもプロレス・格闘技史上に残る“事件”だが、本人は何も語らないため、いまだ真相が明らかになっていない部分も多い。