たとえば、やるべきことが9個あればそれらをすべて書き出して見える化し、そのうえで重要度や緊急度を考慮して優先順位を付けていく。

9個のタスクを上から下まで並べて優先順位を付けるのは難しいので、重要度と緊急度の軸で、大雑把に4分類してみるのも段取りのコツだ(図参照)。

図左下の重要度と緊急度が共に低いものは最も優先順位が低く、断ったり、ほかの人にお願いしたりすべき領域になる。それを除いた残り3領域で優先順位を考える際に、ぜひ心がけてほしいと池谷氏が強調するのが今やるべきタスクを、緊急度だけで埋めないということだ。

「緊急度の高いものは優先順位の上位にランキングされがちです。すぐに手を付けるべきタスクを3つ選ぶとすれば、2つは緊急度の高さで選んで構いませんが、あとの1つは緊急度よりも重要度が勝る仕事を入れておくといいでしょう」

つまり、3つの仕事を並行してやる場合は、図右上の重要度と緊急度の高いタスクを2つ、右下の重要度は高いが緊急度は低いタスクを1つ選ぶべきと言う。キャリアを長い目で見たときに、緊急度は低くても将来、自分の夢や目標を実現させるために必要な仕事が大事になる。