気持ち次第で、結果は変わる!

ところでV長崎は、17年のJ2リーグで快進撃が続き、J1に昇格することができました。しかし18年のシーズンは、初めてのJ1で終盤にきて最下位と苦しんでいます。勝負事はなんでもそうですが、サッカーには技術とともに「強いマインド」が必要だと思っています。厳しい練習で培ったスキルと、強い意志と情熱、この両輪が揃ってはじめて勝つことができる。負けるときは、そのどちらかが欠けているのではないでしょうか。

J1で戦う相手のレベルが高いのは確かですが、それでも序盤では強豪相手に十分戦えていた。V長崎に勝てる力は十分あると思っています。足りないのは気持ちではないか。だから私は、先日の試合前に選手や監督と話す機会をつくり「僕らは勝てる。残り試合を全部勝とう」と伝えました。その試合では、今一番勢いがある強豪に競り勝ちました。

できるんですよ。情熱があれば、元の力が2倍、3倍にもなる。これは私がテレビショッピングを通じて学んだことです。「この商品で生活がこんなふうに豊かになります。本当によい商品です」。そう心から想いを込めてお伝えすると、放送直後から電話が鳴りやまないほど商品が売れた経験が何度もあります。

常に一生懸命に今を生きていれば、人生に「失敗」はありません。これには少し説明が必要でしょう。たとえ結果が上手くいかなかったとしても、一生懸命やったことを試練という言葉に置き換えるのです。

失敗には2種類あって「やらなかった失敗」と「一生懸命にやらなかった失敗」の2つです。結果ではなく「今」を一生懸命に、プロセスを楽しむ。それが充実した人生を送る秘訣だと、私は考えています。

※「プレジデント」(2018年11月12日号)の特集「金持ち老後ビンボー老後2019」では、本稿のほか、退職金の運用、熟年離婚、資産の整理、相続に関する注意ポイントなど、定年後の暮らしについて気になることを、さまざまな角度から検証しました。ぜひ手に取ってご覧ください。

 
▼Profile
高田 明(たかた・あきら)
ジャパネットたかた創業者/69歳/家族(妻 長女 長男 次女)
1948年:長崎県平戸市生まれ
1971年:大阪経済大学卒業、阪村機械製作所に入社
1972年:欧州駐在員として活躍
1973年:家業の「カメラのたかた」に入社
1986年:独立し佐世保市でジャパネットたかたの前身となる「たかた」を創業
1990年:通信販売に本格参入
2015年:長男・旭人氏に社長を譲り引退
2017年:V・ファーレン長崎社長に就任
(構成=大越 裕 撮影=竹内さくら)
【関連記事】
「役員級と課長止まり」言動と服装の違い
銀座クラブママ証言「デキる男」の共通点
ボーッと生きてると人生がうまくいく理由
社長が"そばに置きたい"と思う人の3条件
銀座クラブママがみた「一流の男」の条件