どんどん使う「超大雑把」妻vs細かすぎる「エクセル管理」夫

【年収500万円】西山家
●家族構成/夫44歳(会社員・経理)、妻39歳(パート)、長女4歳
・整理整頓は大キライ
・お金はあるだけ使う
・家計簿をつけることに使命感
▼あったら使う妻には「電子マネー」がおすすめ

西山家(仮名)の妻は大雑把な性格が災いし、お金を使いすぎてしまう。結婚時にはクレジットカードのリボ払いが60万円ほど残っていた。一方、勤務先で経理畑を歩んできた夫にしてみれば、借金があるなど由々しき事態。そこで「家族になるんだから」と自分の貯金を使い、妻の借金をすべて清算した。

そんな経緯もあり夫は妻の家計管理能力を信用していない。食費に関しては、大手総合スーパーが発行する電子マネーを活用することにした。買い物ができる店が限られ、金額も入金した分だけに制限できるからだ。ところが妻から「子どもの習い事の月謝が上がった」「子どもの服を買わないと」などとお金を求められては、追加でお金を渡してしまう。夫のやさしさが家計的には悪い方向に働いた形だ。結果、月3万円ほどの赤字家計に陥った。

そこで几帳面な夫は、家計状況をエクセルで整理し、それを妻に見せながら「まず、食費を○%削ろう」などと、費目ごとに具体的な指針を示す。しかし、大雑把な性格の妻に伝わるはずもない。せっかくエクセルで家計を分析しても、妻が納得しなければ無用の長物になってしまうということだ。

実際に家計を見ていくと、生活日用品代、被服費、交際費、娯楽費の多くは妻がらみの支出が占めていた。そこで妻には、小遣いの中でそれらをやり繰りしてもらうようにした。「私にもお金の管理ができる」という自信を持ってもらう狙いもある。また、食費については電子マネーで月5万円分を妻に渡し、基本的にはそれ以上の追加はなし。その代わり、ほかに外食予算として5000円の余裕を持たせるようにした。いまのところ、家計は黒字に改善している。