たとえば、次々と出てくる「代行サービス」。共働きが当たり前となったいま、家計収入は増えたかもしれません。しかし家事にかけられる時間が減り、掃除、洗濯、料理などがままならない。そうなると、お金で解決しようとなるわけです。モノが売れない時代にあって、企業はさまざまな便利サービスで対価を得ようとしています。極端な言い方をすれば、その便利さに溺れ、企業にお金を搾取されてしまっている人が増えているのです。
お金で「時間」や「プロの力」を買うことはいい方法です。注意すべきは、すべてをお金で買えると勘違いしないこと。なぜならお金は有限だから。朝、15分だけ早起きしたり、タイマーを上手に使うことによって、家事の時間をつくれるかもしれません。子どもにお願いすれば、お手伝いをしてくれます。また、掃除や食事を、そこまで完璧にしなければダメでしょうか。ちょっとした生活習慣の見直しで、無駄なお金を使わずにすむようになるでしょう。
こうした、気づきにくい家計のリスクを排除するためには、現在の家計状況を把握する必要があります。そして、改善のための実行に移すには、長期のライフプランを考えることが一番です。
頭では「人生100年時代」とわかってはいても、目の前のことに追われてしまうことは多いもの。しかし、長いスパンで人生を考え、「教育費と住宅ローンがかかるから、ここで貯蓄がグッと落ち込むのだな」「退職金を得られることによって、ここで貯蓄ができる」「ここから先は貯蓄を切り崩すスピードを落とすために、この辺から支出を減らす生活に慣れないとダメだな」などとシミュレーションをすれば、「なぜ、いま節約をしたり、自分の消費行動を変えなければならないのか」が納得でき、無理なく実行できます。
5つ以上当てはまる人は、お金が貯まらない性格や行動習慣を持っている可能性大。
(1)家事代行サービスをよく使う
(2)習い事のレッスンは、グループよりも個別を選ぶ
(3)副業をしている、または、したい
(4)家計簿をつけると安心する
(5)買い物はクレジットカードで支払うことが多い
(6)コンビニによく行く
(7)冷暖房やテレビをつけたまま寝てしまうことが多い
(8)スマホゲームにハマっている
(9)食材にはこだわりが多い
(10)子どもの教育ではまわりに出遅れてはいけないと思う
(1)(2)が当てはまる……「タイムイズマネー」夫
(3)が当てはまる……「金持ち気取り」夫
(4)(5)が当てはまる……「超大雑把」妻vs「エクセル管理」夫
(6)~(10)が当てはまる……「コンビニちょこ買い」夫vs「不安先走り」妻