誓い:2
ノルマを120%達成したい

達成できない人の典型的な考え方

ノルマを達成できないのは悔しいし、周囲に面目も立たない。今年こそはノルマを100%といわず、120%達成する年にしたい。そのために心がけるべきことは何だろうか。

「ノルマ達成に限りませんが、目的を達成するためには、大きなビジョンを持つことが重要です」

というのはヘッドハンターの武元康明さんである。

「ノルマを単なる自分に課せられた仕事だととらえているうちは、なかなか達成することは難しいでしょう。仮に達成できたとしても、『自分はノルマを達成したのだから、もっと待遇をよくしてくれ』などと、処遇改善を求めるような個人主義的な発想に陥ってしまう。このような発想では、1度や2度は達成できたとしても持続しません。日本的経営においては、全体の和のなかの一部として個人がある。そこで生かされることで報われるのです」

武元さんは、「ノルマを経営計画の一部だととらえるといい」という。

「会社の掲げるビジョンと自分の個人的なビジョンが一致しているのがもっとも理想的です。一致していないまでも類似性があれば、それがエンジンになってノルマを達成できる」

会社の仕事を通じて自己成長をはかる、社会に貢献するなど、自分のなかで大きなビジョンにまで昇華できていれば、きっと120%どころか200%達成しようという気になるはずだ。

「営業」という行為を分解しよう

しかし会社のビジョンと自分のビジョンが一致しているとは限らない。新卒時などは特に、企業の掲げるビジョンなどあまり気に留めず、条件やイメージだけで入社を決めることも多いだろう。

「入ってみたらイメージしていた会社と違った、ということもあるでしょう。どう考えてみても違うなら、転職を検討するのも1つの手だと思います」(武元さん)

冨田さんは、目標達成のためのPDCA計画のつくり方を、次のようにアドバイスする。

「営業という行為は、いくつかのプロセスに分解できます。たとえば顧客に電話をかける、面談する、商品について説明する、クロージングをするというように。自分はこのプロセスのうち、どこが弱いのか、どこを改善していけばいいのかを考えてみるといいでしょう」