なぜそうするのか。それは私自身があまり長大な資料を好まないからです。そのため、社内文書でもパワーポイントなどは使わずに、3行のテキストでまとめてほしいと言っています。

メルカリの社内風景。ワンフロアで開放的だ。新入社員の机には、その人の名前入りのバルーンが設置されている。

10行になってしまってもいいんですけれど、どんな提案であれ、重視しているのは、プロコン(=「pros and cons(賛否)」)、つまり、メリットとデメリットを必ず併記することです。例えば、A、Bの選択肢があったとき、Aのメリットとデメリット、Bのメリットとデメリットというように書く。Aならこういうプロセスになって、こんなことができる、と書くだけでは、デメリットがよくわかりません。細かい説明は要らないので、どんな案件でもメリットとデメリットを併記して、長くても10~20行くらいに整理してもらう。それを見れば決断できます。

経営のミーティングなど、自分自身で文書をつくる際には、たいていGoogleドキュメントでつくっています。そこに議題や選択肢のメリット・デメリット、リコメンデーション(推薦)の度合いを書いておいてもらいます。リコメンデーションがAとなっていたら、進めていいと言うときもありますし、でもAでもこういうデメリットがあるよねという追加事項が出てきたら、デメリットの欄に書き足す。やはり、そうしたほうが、私にはわかりやすいですね。

事業計画書でいうと、私は起業家ですが、一方でエンジェル投資家としての活動も2年前まで行っていました。

エンジェル投資家として出資をするときは、ほとんど直感です。そのとき、決め手となるのは、事業計画書のプランを見るというよりは、やはり人です。私の場合はインサイト(洞察力)があるかどうかを見ます。私と違う新しくて深い考えをどれだけ持っているのか。そうした知識欲のある人は、常に新しい情報によって、自分自身もアップデートでき、起業家としても成功する可能性がある。私も国内外問わず、何か新しいサービスが出たときは、それがどれくらい伸びるのか、その後の動向も定期的にチェックしています。

▼山田流事業計画書のルール4カ条
(1)わかりやすい
(2)シンプル
(3)面白いと思ってもらえる
(4)論理構成がしっかりしている