「弱い者いじめ」を訴える石破氏サイド

一方、石破氏側は、安倍氏側の強硬姿勢に本気で憤りながら、逆にそれを利用しようとしている側面もある。安倍氏側が「弱い者いじめ」しているイメージを植え付けようとしているのだ。「同情票狙い」といってもいい。

総裁選では国会議員票、地方票とも安倍氏の優位は動かない。しかし「やりすぎ」という空気が広がれば、少なからず安倍氏から石破氏に流れる可能性はある。

石破陣営の議員は「最終盤に来て安倍陣営の失策が続いている。逆転するのは難しいだろうが、ちまたで言われているよりも接戦になる感触がある」という。

そういう党内の危機感もあるのだろう。非議員の高村正彦党副総裁は18日の党役員連絡会で「新総裁選出後、ノーサイドということで党は結束していこう」と呼び掛けた。

結果が出るのは9月20日午後だ。

(写真=時事通信フォト)
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