JAL、ファミマのコラボの先

【田原】1回目の放出は見ものですが、どうやってみんなに知らせるんですか。壮大な実験なのに、僕はいままでまったく知らなかった。

【岡島】オフィシャルパートナーのJALとコラボして流れ星遊覧飛行をやったり、確定ではないのですが、同じくオフィシャルパートナーのファミリーマートの店舗に行くと人工流れ星のイベント情報がわかるといった仕掛けも考えています。

【田原】初号機が無事に400粒を流したとします。その後はどうする?

【岡島】人工衛星自体を巨大な流れ星としてショーにするのもいいし、実験スペースにして、新しい素材などの研究開発に利用してもらってもいいと考えています。

【田原】あくまで流れ星にこだわる?

【岡島】流れ星以外で、オーロラをつくるのもおもしろいかな。とにかく宇宙をエンタメ利用するというのがまず1つあります。それに加えて科学の役にも立ちたい。じつは流れ星が降る高層大気は、研究がまだあまり進んでいないんです。高層大気のデータが取れると、天気予報の精度が上がるなど、いろいろなことを社会に還元できる。そちらでもぜひ貢献していきたいです。

岡島さんから田原さんへの質問

Q. 宇宙に興味ありますか?

僕にとって宇宙は遠い問題でしたね。子どものころ宇宙飛行士に憧れたという人も多いけど、アポロ11号が月面に着陸したとき、もう大人でしたから(笑)。あえていえば、僕にとって宇宙は哲学的な存在。たとえばビッグバンという現象に物理学的な関心はありません。しかし、もし本当にそういう現象があるなら、神の存在なんて信じられなくなってしまう。

いま堀江貴文がロケットの開発をしていますが、じつは彼と宇宙旅行の契約をしています。彼のロケットが完成したら、それに乗って地球の周りを回るんです。僕は何でも自分の目で見たい。実際に宇宙に飛んだら、何か哲学的な啓示が得られるかもしれないと期待しています。

田原総一朗の遺言:僕にとって宇宙は哲学だ

(構成=村上 敬 撮影=宇佐美雅浩)
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