コマ切れの時間をうまく活用するコツは、5分でできることや15分でできることを予め決めておくことだ。

「たとえば『キクタンTOEIC』などアプリの単語集を使えば、サッとスマホを取り出すだけですから、電車を待つ5分ほどの時間も無駄になりません。電車が来たら途中でやめておき、また次のコマ切れの時間ができたときに続きをやればいい」

公式問題集はかさばるうえに重いが、濱崎氏はA4判に縮小コピーして持ち歩いているという。

「こうすれば混んだ電車の中でもなんとか立ったままで勉強できます」

平日はかようにコマ切れ時間をフル活用し、一通り終わったテストを週末に2時間ノンストップで解く。

「コマ切れ時間の勉強はいわば短距離走の訓練です。でも本番はマラソン。2時間の集中力をうまく維持するという練習も必要です」

濱崎氏の話を聞いていると、900点を超えるには、ストイックな努力が求められるようにも思えてくる。あえて楽しみながら勉強を続けるコツについても聞いてみた。すると、「独学のモチベーション維持にはインスタ(Instagram)がいいですよ」という意外なアドバイス。

「大勢の人が参考書やノートなど、勉強風景を投稿しています。TOEICのハッシュタグ(#)には17万件以上の投稿があります(2018年3月16日現在)。私が満点を目指していた頃は、よく人のブログを見てやる気を出していましたが、今はインスタがお勧めです。『自分も頑張ろう』と刺激をもらうのでもいいし、投稿して己を奮い立たせるのでもいい。やっぱりTOEICは筋トレやダイエットと同じなんです」

TOEICに励む世界中の人の投稿がアップ。(写真はイメージ)