子どもの恋愛相談の場に
さらにメールに紐づく言葉として、「娘」があります。いろいろな意味で使われているようですが、60代女性の場合は、「娘につきまとっている男性がいて……」という子どもの恋愛についての相談が見られました。なお60代女性では、それだけではなく、ユーザー登録上では60代の女性であるのに、20代のふりをしてその年代の恋愛について聞いているケースも複数ありました。これはおそらくお子さんの恋愛について悩みがあって、そのことを娘と同じ世代の人に相談することが目的なのではないかと思われます。
20代、40代でも女性から「男性の方に質問です」といった質問は相当数みられましたが、自分と違う世代の人、性別の人、属性の人に突っ込んだ相談をすることはリアルだとなかなかしにくく、そのニーズをQ&Aサイトが満たしているのでしょう。恋愛以外のカテゴリーでもそういう質問を分析すると、各カテゴリーでどういう世代ギャップや性別ギャップが存在するのかを見ることができそうです。
今の60代男性はちょいワル世代
また、ワードマップを見てみると、60代男性は60代女性より性に対する好奇心が強いようです。「街で声をかけられた時は嫌な思いをしますか、うれしいですか」など、ナンパに関する質問も目立ちます。「ちょいワルオヤジ」を流行語にした男性誌『LEON(レオン)』(主婦と生活社)の創刊は2001年で、それからすでに17年。現在の60代は、『LEON』の創刊当時のターゲットだった世代なのです。
生活総研が行っている生活定点調査では、「いくつになっても恋愛をしていたいと思う」という質問を1998年から聴取しつづけています。この推移を見ると、男性では1998年当時は20~30代が突出して高かったのが、2016年では50~60代が突出する形となり、逆転しています。
これは、50~60代の意識が高まったというより、20~30代の意識が大幅に低下した影響も大きいのですが、相対的に見れば今の60代男性はかなり恋愛に積極的と見ることはできるでしょう。このようなワードマップが出てくるのもうなずけます。