このほかに注意点もある。「睡眠時、夫婦やパートナーと同じ部屋、同じベッドで眠らないこと」もその1つ。

写真=iStock.com/Obradovic

「男性と女性では快適温度に2~3度の違いが生じるため、同室で寝ているカップルの約4割が室内温度でケンカした経験があります。また、男性はオスの本能が働き、女性を守らなければならないと感じるため、同じベッドでは熟睡できません。起床時の知力テストで、女性は成績の差がみられなかったのに対し、男性の場合は成績が落ちるという結果が出ました」

別室就寝が難しい場合は、ベッドやマットを別にしてカーテンなどで間を区切り、エアコン側に男性が寝るといった対策をするといいそうだ。

もう1つは、細胞の酸化を防ぐ成分「イミダペプチド」を毎日とることだ。サラダチキンなどでもおなじみの鶏むね肉に大量に含まれるほか、カツオやマグロの尾びれ付近、牛肉や豚肉などにも含まれている。「一日200ミリグラムとってください。豚や牛だと200グラムと大量ですが、鶏むね肉なら100グラムなのでお勧めです」。

紹介したすべてをやらなければと気負うとかえって疲れてしまうため、すべてを取り入れる必要はないそうだ。「これならできる」と感じたものから、気楽に取り入れてはいかがだろう。

ビジネス誌「プレジデント」(2018年9月17日号)の特集「頭がよくなる睡眠、バカになる睡眠」は、「スタンフォード流、死ぬまで賢くなる睡眠法」「ショートスリーパーの仮眠術」など、仕事の能率を上げるヒントが満載。そのほか、睡眠薬、寝具の選び方や、いびき、歯ぎしり、悪夢といった睡眠トラブルの解決法を、医師をはじめとした専門家陣が手厚く解説。暑くて寝苦しい夜が続く今、睡眠不足で夏バテする前にぜひお手にとってご覧ください。

梶本修身
東京疲労・睡眠クリニック院長
医師・医学博士。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。大阪大学大学院医学研究科修了。産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。『スッキリした朝に変わる睡眠の本』『隠れ疲労』など著書多数。
(写真=PIXTA、iStock.com)
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