4 平野友朗
グズ脱出の4つのステップ

時間割をつくり、その通りに行動できるようになるには経験の積み重ねが必要だ。次のような4ステップで考えてみよう。

ステップ1は、自分がいまどのように動いているかを把握すること。具体的にはグーグルカレンダーに、仕事や行動の記録をつけていくのだ。

ステップ2は、自分の仕事の棚卸しをすること。「請求書を書く」「アポイントを取る」などといったんすべて書き出すのだ。グーグルカレンダーに並べて表示できるToDoリストを使えばいい。これにより、「あ! あれをやるのを忘れた」という初歩的なミスを避けられる。

次に、どのくらいの品質で仕上げるべきかを考える。これがステップ3だ。陥りがちなのが過剰品質。細部にこだわりすぎると、いくら時間があっても仕事は終わらない。時間割を意味のあるものにするには、決めた時間の中でやり切る習慣が欠かせない。目標とする品質の見極めが重要なのだ。

ステップ4は、スケジュールをグーグルカレンダーに転記していくこと。このとき、周囲に褒めてもらえる「賞賛ライン」を意識したい。「締め切り」とされている日にはじめてその仕事をスタートさせるという経験を持つ人は多いが、それではダメ。多くの場合、締め切りより2、3日くらい前倒しをすると周囲から賞賛される。突発的なトラブルが起きても、スケジュールを組み直せばすべて期限内に収められる可能性も高まるだろう。

▼平野式「時間割」の4ステップ
(1)「記録」を残す
グーグルカレンダー上に仕事の記録をつけていく。どんな作業に何分かかっているかを把握する。
(2)仕事の「棚卸し」をする
急に思い出す仕事、ふだん忘れている仕事を含め、自分の仕事をすべて書き出す。
(3)仕事の「適正品質」を探る
6割の完成度でいいか、10割を目指すかで仕事の所要時間は変わる。過剰品質になるのを避けるため、仕事相手の意見を聞いて所要時間を割り出す。
(4)「時間割」をつくる
すべての仕事の所要時間を確認し、グーグルカレンダー上に「ブロック」として当てはめていく。