総裁選は安倍首相と石破茂元幹事長との一騎打ちか

自民党の岸田文雄政調会長が7月24日、9月の総裁選に立候補しない意向を表明するとともに、岸田派として党総裁の安倍晋三首相の連続3選を支持する方針を示した。

これで総裁選は安倍首相と、出馬の準備を進める石破茂元幹事長との一騎打ちになる公算が大きくなった。

安倍首相は党内7派閥のうち、細田派、麻生派、二階派の支持をすでに得ている。石原派も安倍首相支持に回る見通しで、結局、安倍首相は無派閥議員も含め、国会議員票(405票)のうち、およそ300票を固めている。

2018年7月24日、記者会見を終え、一礼する自民党の岸田文雄政調会長(左から2人目)。9月の自民党総裁選挙への不出馬と、安倍晋三首相の3選を支持する考えを表明した。壁には宏池会出身の宮沢喜一元首相と鈴木善幸元首相の顔写真が飾られていた。(写真=時事通信フォト)

岸田氏の不出馬表明で、安倍首相がさらに優勢になったことは間違いない。自民党は「安倍1強」にすがりついて来年の参院選と統一地方選を勝ち抜こうという魂胆なのである。

安倍首相が再び総裁に就いて安倍政権を継続すると、安倍1強はますます強くなるばかりだ。官邸主導の政治はさらに強化され、その結果、霞が関の役人たちは忖度に走り、森友・加計学園疑惑を上回る問題が起きる可能性がある。最近、文部科学省の局長や統括官が収賄容疑で逮捕されたが、同様の汚職事件も多発するだろう。

何よりも怖いのは、政権の長期化によって政治が活性化しなくなることだ。政治家が政治の本道を忘れ、自己の利益追求を優先する。政治家のための政治が当たり前になる。その結果、痛い目に遭うのは私たち国民なのである。