日本企業の方が次世代型組織への転換は容易

次世代型組織への移行は、わが国が抱えている働き方の課題を解決する可能性を持つ。

ただし、すべての企業にとって次世代型組織が適しているとはいえない。例えば、市場が安定している成熟分野の産業に属している、資本集約型のビジネスモデル(資本設備が価値を生む)である、組織規模が一定ないし緩やかに変化しているような企業であれば、ジョブ型組織が適している。誰が何を担うのかが明確になっているため、自分の任された役割やポストに必要なスキルや能力もまた明確であり、パフォーマンスを上げることに注力しやすい。

一方、市場環境の変化が激しい成長分野の産業に属している、知識集約型のビジネスモデル(人が価値を生む)を持つ、組織の拡大・成長スピードが大きい企業であれば、次世代型組織が適している。従業員の役割は固定的かつ単一でなく、従業員一人ひとりが高い裁量と権限を持っているため、自律的に業務改善がなされ、柔軟かつ迅速に仕事の改廃・新設が行われるからである。

労働力人口減少社会の到来が間近に迫ってきているとともに、ネット化、デジタル化の浸透により市場環境も激変してきている。日本の経営者は自社の強みと特性をしっかりと見極め、より適した組織形態に作り変えるべき時期を迎えている。