「マッチング拠出」を知らないのは損

さて、確定拠出年金には個人型(通称iDeCo)と企業型があります。企業型は企業が掛け金を拠出して従業員が運用するもの。掛け金は勤続年数や役職などに応じて定められており、上限があります。掛け金を増やしたい場合は、従業員自身で掛け金を上乗せできる「マッチング拠出」を利用しましょう。限度額を超えていなければ企業型とiDeCoを併用することもできますが、口座管理手数料は自己負担になる。しかしマッチング拠出なら会社負担です。掛け金を増やすなら、マッチング拠出で上限まで使い切るのがお得です。

ただし、「限度額まで拠出していいのか」を常に念頭におくこと。20代、30代はマイホームや教育費、転職など、ライフイベントに必要な資金づくりを優先し、拠出は余裕資金の範囲でとどめるべきです。そういった意味では無理にiDeCoをするよりも、60歳まで待たずとも引き出せる「つみたてNISA」を優先させてもよいでしょう。

メリット・従業員の掛け金は全額所得控除になるので、節税になる・運用益は非課税・口座管理手数料は会社負担(iDeCoは個人負担)・従業員の掛け金は給与から天引きなのでラク・企業型DCの口座で一括管理できる
デメリット・60歳までは引き出せない(iDeCoも同様)・会社の拠出する金額を超えて拠出できない・運営管理機関を選べない(会社が選定)

深野康彦
ファイナンシャルプランナー
1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社を経て独立系FP会社に入社。1996年より独立。『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)など著書多数。
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(構成=東 雄介 写真=iStock.com)