月33万円減! 家計費をばっさばっさと削る

簡単に削ることができたのは、通信費です。職場でWi-Fiの環境があるにもかかわらず、常に自前のデータ通信を使っていたことが判明したので、今後はWi-Fiを利用することにし、通信プランは「格安SIM」に切り替えました。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/scanrail)

ただ、「ゲームは気分転換に継続したい」ということだったので、従量制ではなく、月額約3000円のプラン内で楽しむことにしました。

生命保険は、義理で加入した商品とはいえ、途中でやめることにはためらいがあるとのことだったので、保障内容を見直し、月々の支払いを4.8万円から2.1万円に見直しました。

そして、最も多くコストがかかっていた教育費は、「本当に必要かどうか」を考えて、必要な時だけ活用していくことにしました。その結果、ジムの費用は2万円に、有料セミナーの費用は2万~3万円に減りました。

交際費も確実に自分の将来につながると思われるものを中心に絞り込んでもらいました。その結果、洋服を買う頻度(被服費)も減り、タクシーの利用(交通費)も減りました。

食費は、「高額なものほど食材のクオリティも高いはず」という思い込みで高級総菜を手に取っていましたが、ビタミン、ミネラルなど摂取すべき栄養素を意識すると、価格の高さは関係がないことがわかりました。このため近所のスーパーでの買い物を増やすと、自然と買いすぎも防げるようになりました。食材の余りも減り、ランチを手づくりして昼食代を節約する日も出てきました。

こうした見直しの結果、月33万円の支出削減ができました。毎月の黒字はなんと26万4000円です。毎月安定してこの黒字を出すことができれば、1年間で300万円以上を貯蓄できます。ボーナスを合わせれば、年間500万円以上の貯蓄も可能です。

高い収入を得るには、さまざまな努力が必要でしょう。そのためのコストも年々高くなるでしょうが、自己投資にお金をかけすぎると、自分を飛躍させる「ここぞ」という場面で、まとまった資金を用意できないことになります。

黒川さんは弟さんの「大きな買い物」が浪費に気づくきっかけとなりました。もし、そのまま気づかなければ、「自己投資倒れ」になってしまう危険性がありました。

黒川さんは40歳半ばですが、今から貯めていけば、家も買えるでしょうし、老後資金も十分に準備できるはずです。今まで頑張ってきたことが無にならないように、しっかりと意味のあるお金の使い方を考えてほしいと思います。