ライバルの行動がブレたときこそ王道を歩け!

ニコン・エシロールの建て直しをしていたときのこと。当時、眼鏡業界では極端な値引き合戦がありました。特に業界1位のA社がこの競争に参入し、値引きを始めたという情報に、重役以下社員全員が青い顔をしていました。

しかし、そのとき私は内心、「しめた!」と思っていたのです。

社員たちの反対を押し切り、私はあえて高付加価値、高価格の商品を市場に投入したところ、その商品は大ヒットし、業績を一気に回復させました。他社も含めて周囲の目は、私の奇策が当たったと見たことでしょう。

しかし、実は私は商売の王道を歩んだだけなのです。

高価格商品は利益率が高く、安価な商品と同じ売り上げでも利益が大きい。この原則を忘れ、安売り合戦をすることのほうこそ、私から見れば奇策なのです。

なぜPDCAはうまく回らないのか

「PDCA」という言葉が、ビジネスシーンでも一般的に使われるようになりました。PDCAとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の略で、事業活動における生産管理や品質管理などを円滑に進める手法です。

写真=iStock.com/Jirsak

しかし、大半の会社では十分に活用できているとは言えません。PDCAが会社を効果的に操縦する手法であることは間違いないのですが、本当の意味でPDCAを理解し、かつ効果的に活用できている会社はほとんどありません。

なぜでしょうか。本来ならば、PDCAを回す前に情報を収集・分析し、真の経営課題は何か把握する必要があります。根本的な問題・課題を見抜かず、計画を作って行動してもPDCAが上手く回るはずがありません。私が関わってきた2000以上の赤字企業には、「経営課題が何かわからないままPDCAを回している」という共通点があります。

PDCAで仕事をうまく回すには、情報の収集・分析で課題を見極めたうえで、解決すべき目標を定め、計画を立案・実行しなければならないのです。