「投資を自動化」すれば仕事にも集中できる

●積み立て投資を自動化するメリットと注意点

貯金や投資を「自動化」できれば、以降の手間はほとんどかかりません。

「個別株」や「FX」など仕事の時間内に相場をチェックするような投資では、仕事に集中できず、業務に悪影響を及ぼします。それによって、収入の柱となる「本業」の収入が減ってしまったら一大事です。

*写真はイメージです(写真=iStock.com/AH86)

一方、投資信託を自動的に買い付けて長期保有する「投資の自動化」なら、そんな心配はいりません。

また定期的な運用状況の確認と見直しをバランス型投資信託に任せることで、仕事の時間だけでなくプライベートの時間にしわ寄せも生じません。自宅でリラックスする時間を削る必要もなければ、友人と過ごす時間を削る必要もありません。

ただし、社内持ち株会や特定の投資対象にのみ投資する投資信託を買い続ける場合には、投資先が偏ってしまうことがあります。気がつくと、自分の財産の8割が自分の会社の株ばかり、というのはハイリスクです。また国内株だけ、新興国株だけ、といった「一点集中買い」を続けると、当該地域の経済が落ち込んだときに大きな損失が出ます。

バランス型投資信託を購入していても、元本割れのリスクはありますが、長期間の積み立てを続ければ、そうしたリスクは小さくすることができます。保有バランスには気をつけてください。

▼低コストで簡単に実現できる「自動化」まずは「最初の一歩」を

低コストで簡単に実現できる「自動化」。この記事を読んで、「なるほど」と思った人は多いかもしれませんが、そのうち実践されるのはごく一部だと思います。私の説明に不十分な点はあるとしても、なぜ「最初の一歩」を踏み出す人は少ないのでしょうか。

私は資産形成について講演するとき、必ず最後にこう述べています。

「講演で聞いた話で『なるほど』と思っても、あなたが帰宅後、口座を開くなり手続きをしなければあなたのお金の問題を改善することはできません。できるかできないかは、すべてあなた次第なのです」

実は「資料を取り寄せる」とか「必要事項を記入する」とか「押印して返送する」という具体的なアクションこそが、自動化の最大のハードルなのです。こうした作業は「たった一度きり」です。ぜひ「最初の一歩」を踏み出してみてください。

(写真=iStock.com)
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