清宮という人間は、どちらかというと経営者タイプだ。理想を追いながら現実的に物事を処理していく。1995年に総務部から移動した営業部では、本来、寡黙で酒も飲めない下戸だが、トップセールスマンに上り詰めた。たとえば30店舗を担当し年間3億円の売り上げなら、平たく全店に足を運ぶのではなく、売り上げから上位数店舗に集中し、そこで売り上げを伸ばす策を考えたのだ。

「夕方から練習があるし、僕には時間がない。無駄なことはしませんよ。だいたい僕、努力が嫌いなんです(笑)。練習にしても、最低限の練習で結果を出したいから工夫するんです」

(長岡洋幸=撮影)