会社の業績アップにはなにが必要か。いまDeNA、ミクシィ、東急電鉄といった「渋谷系」の企業が、「そのためには従業員の健康が必要だ」と考え、健康経営に取り組んでいる。病気を治すのではなく、パフォーマンスを上げるための“健康”とは、一体なにか。後編はミクシィと東急電鉄の事例を紹介しよう――。

※本稿は、雑誌「プレジデント」(12月4日号)に掲載した「なぜ、渋谷の会社で『健康経営』ブームが拡大中か?」を再編集したものです。

組織の健康推進者、動く

2016年7月、ウェルネコに加わったミクシィの場合、渋谷区観光協会の理事長から森田仁基社長に入った1本の電話がきっかけだった。DeNA CHO室の平井孝幸が観光協会を訪れ、「健康経営を渋谷で広げていくために何か一緒にできませんか」と話すと、その場で電話を入れてくれたのだ。

ミクシィは渋谷で事業を続けてきた企業として、夏祭りなど渋谷を盛り上げるイベントを企画してきた。人事部企画グループの根岸久美子は「渋谷の活性化のお役に立てればと思いました」。ただし根岸は最初「健康経営」という言葉を聞いたときに「会社を健全に経営することかな?」と思うくらいに疎かった。だが、個人的には健康に人一倍関心があった。