かかりつけ医に検診項目の相談を

一次検査で要精密検査と出たとき、次にどんな検査や処置が待っているかも知っておこう。

「針を刺して組織を取ったり、直腸からカメラや超音波機器を入れたりと、二次検査には肉体的負担が高いものがしばしばあります。偽陽性の問題も踏まえ、その辛い検査を受ける覚悟ができるかどうか。一次検査で陽性と出ても、二次検査を受けないのでは意味がありません」

各種のオプションも含めた検査項目を、受診者自身が選ばなければならない現状は、医師の立場から言えば望ましくないと岡田院長。検診のすべてに意味がないわけではないが、受ける意義のある検診は個人によって異なる。100%病気の存在を意味するわけではない異常値が、不要な心理的・身体的負担を招くデメリットもある。

「できれば事前にかかりつけ医や会社の産業医に、自分の年齢や危険因子をふまえた必要な検診項目は何か、陽性が出たらどうするか、などを相談したほうがいいでしょう」

亀田ファミリークリニック館山 院長 岡田唯男
神戸大学医学部卒。京都大学医学部付属病院、米ピッツバーグ大学メディカルセンター付属シェイディサイド病院を経て2006年6月より現職。専門分野は家庭医療学(日米の家庭医療専門医)、公衆衛生学、予防医学、総合診療など。

 
(写真=PIXTA)
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